GCNの方法
脳の情報処理は微分系ですから、時間的に短い変化の方がインパクトがあります。アルファ波も0.5~1秒の中でパルシブに発生します。その中で「あぁ、よかった!」「ありがとう!」と思えば、その情報は空間に放射され、多くの人に伝わります。短い時間なら、電車の中でも、仕事の最中や人と話をしているときでもできると思います。間をおいて、何回も瞑想するといいでしょう。深呼吸して、ゆっくり息を吐きながら意識してください。時間の取れる人は、その時間中「よかった!」「ありがとう!」を繰り返します。脳の情報処理は積分系ではありませんので、あまり長い時間行っても意味がないばかりか、雑念や意識低下を伴って無駄に時間を過ごしてしまいます。座禅のように長時間の瞑想を行う場合には必ず指導者の下で行ってください。俗に魔境と呼ばれる独りよがりの解釈をしがちになります。
体をリラックスさせた状態で目を閉じるとアルファ波が出やすいことは確かです。島川真里奈さんの「賛美の海」は、左右の音の揺らぎでアルファ波を誘発してくれます。何も考えずに、ただひたすら音楽に耳を傾けながら「よかった!」「ありがとう!」と思っていてください。
満足と感謝の意識に浸りますと、脳幹の満足中枢(A10神経核)から神経ホルモンのドーパミンが分泌されます。素過程はまだ解明されていませんが、結果として全身の細胞の疲れがとれて、これからの活動の体勢が整います。
免疫機能や治癒力も高まるのでこよなく健康になりますし、知恵や意欲が湧き出てきて、問題解決や目標達成に向けて力を出すことができます。何が満足なのか、何に感謝するのかは問題ではありません。満足と感謝の意識になることによってドーパミンを分泌させることが大切なのです。
呼吸ですから、まず息を吐くことから始めます。それから息を吸い込みますが、単に空気を吸うのではなく、宇宙のエネルギーも一緒に取り込むことを想像します。宇宙のエネルギーとは何か、今は測定する方法がありませんが、いずれ解明されると思います。
ただ明らかに言えることは、このように想像して呼吸をするのと、想像しないで呼吸をするのとでは、結果がまるで違います。確かめてみてください。
息を吐くとき、疲れや毒素や嫌なことも一緒に吐き出すイメージを描くといいと言われていますが、この瞑想のときは、むしろ「よかった!」「ありがとう!」という意識で吐くことにしましょう。その方が結果的によくなることが分かりました。お互いにいいイメージの交換をしましょう。神聖な場に悪いものを吐き出さないでください。
願い事は、自分の努力で成就させなければなりません。大きな夢、大きな目標を持つことは大切ですが、すべて自分の力で達成できるように努力しなければなりません。
多くの宗教が、喜びと感謝の祈りだけでなく、祈願しています。信者を増やすための方便です。病気の人、貧困の人、天災や戦争に巻き込まれた人が超越的な力の加護を求めるのです。いくら祈願しても、決して願いは遂げられません。いずれも人の努力で解決しなければならないことばかりだからです。
困難を克服するために努力する喜びが与えられたことに感謝しましょう。そうすれば怨みも消え、報復などは考えも及びません。辛く、悲しいときでも感謝する気持ちがあれば、脳幹からドーパミンが分泌されて辛さも悲しみも緩和され、明日への英気がこみ上げてきます。